言葉のいちばんうしろ

カテゴリ:アンパンマンとバタコさん( 1 )

アンパンマンとばたこさん

アンパンマンとばたこさんが恋に落ちていたら、物語はどのようなものだろうか。
風と雨と太陽だけが境界を知っている、限定された世界の中にアンパンマンの世界は存在している。それはすべてが完結している世界。完成された世界。日本のように湿度は高くない、アンパンや食パン、カレーパンなどパン類にとって、もっとも過ごしやすい世界が広がっている。。
今日も彼は人が朝、顔を洗うように焼きたての顔を胴体にはめ込んで、その顔に異物が入っていないか、その中身があんこかどうか確かめた。
「ばたこさん、山の向こうの別荘までお出かけしませんか。」アンパンマンは言った。
「今日は天気がいいですし、とても気持ちのいいフライトになりますよ、きっとね。」
キッチンでジャムおじさんとチーズの朝食を作っていたばたこさんは、「そうね、アンパンマンがそう言うなら行きましょうか。」ほんのり赤い頬をさらに赤らませながら言った。「最近お出かけしてなかったし、今日はとてもいい天気。。。。」彼女はそこまで言うと口を噤んだ。これ以上ジャムオジサンとチーズの前でのプライベートトークは恥ずかしすぎた。アンパンにとってこの恋は初めてで、同じくばたこさんにとってもはじめての恋だったので、行きばを失う感情が表に現れることを、特に恥じた。
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by maasaan | 2005-01-17 01:10 | アンパンマンとバタコさん